『アドラー心理学入門』

1999年9月15日 第1刷発行

 

著者:岸見 一郎

 

発行者:栗原 武夫

 

発行所:KKベストセラーズ

 

【著者紹介】

1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。専門の哲学に並行してアドラー心理学の研究をしている。奈良女子大学非常勤講師、前田医院勤務などを経て、現在、聖カタリナ高校看護専攻科(心理学)、近大姫路大学看護学部(生命論理)非常勤講師。日本アドラー心理学会認定カウンセラー、日本アドラー心理学会顧問。著書に『アドラー心理学シンプルな幸福論』(KKベストセラーズ)『不幸の心理 幸福の哲学』(唯学書房)『アドラーを読む』『アドラーに学ぶ』『高校生のための心理学入門』『育児のための心理学入門』(アルテ)、訳書にアドラーの『生きる意味を求めて』『性格の心理学』(アルテ)など多数ある。

 

【オススメ度】  
読みやすい度 ★☆☆☆☆
お役立ち度

★☆☆☆☆

アドラー心理学を学びたくなる度

★★★★☆


「書くことがない!!」

 

2週連続で、書くことがありません!

 

平日は仕事と勉強、休日は勉強と家事手伝い。。。

 

あまりに書くことが無いので、本来はこのHPでは書くつもりではなかった、個人的趣味での出来事を少しご紹介致します。

 

(ここからしばらく、本当にクダラナイ話なので、興味のない方は読み飛ばして下さい。。。)

 

 

 


 

 

私、実は相当の辛い物好き、且つラーメン好きでございます。

 

昨年引っ越した新居の近くに、かの有名な「蒙古タンメン中本」があります(公式HP)

 

中本には看板メニューである「蒙古タンメン」の他に、辛さを追求した「北極」というメニューがあります。

 

意外と誤解されていることなのですが、中本で一番辛いメニューは北極ではありません。

 

中本のメニューは全てのメニューで0~10の辛さ設定がなされており、(公式HPのメニューページ)

 

「北極」 9カラ

 

「冷し味噌ラーメン」 10カラ

 

となっています。

 

といっても、北極はアツアツのラーメンですが、冷し味噌ラーメンは氷で〆た麺を激辛スープで頂く一品であり、どちらをより辛く感じるかは人それぞれだと思います。

 

 

で、ここからがマニアな世界なのですが、近所の中本に定期的に通っていたところ、常連らしき人が何やら危険なオーダーをしている場面を目撃しました。

 

「北極 辛さ3倍で!」

 

・・・北極の3倍!?イミワカラン!

 

ということで、様々なサイトを調べたところ、以下のことが判明しました。

 

「冷し味噌ラーメン」 辛さ5倍まで可

 

「北極」 辛さ10倍まで可

 

なんということでしょう。やっと完食できるようになった北極は、実は辛さ1倍で、その上に9段階も上があったのです。。。

 

北極の完食を密かに自慢していた自分としては、あまりの素人っぷりな勘違いをしており、恥ずかしい限りでした。

 

それから、少しずつ辛さを上げ、自身の体をチューニングしていき、一品ずつ制覇商品を増やして参りました。

 

徐々に、辛いものを食べても汗が出ない体になり、「自分は一体ドコに向かっているのか?」が分からなくなり、一般敵な食堂の「旨辛」や「激辛」に何の反応もできなくなってきたころ、、、

 

冷し味噌ラーメンの辛さ5倍はあっさりクリアできたのですが、やはり北極は熱さもあり、難敵でした。

 

一度は諦めかけた時期もあったのですが、少しずつ辛さを克服していき・・・

 

そして昨日、やっと完食してやりました、

 

「北極 辛さ10倍」!!

 

その画像がコチラ

 

 

 ドーーン!!

 

・・・・・・う~ん、やはり画像では辛さは伝わらないですねぇ。(当然ですが。。。)

 

 

ちなみにスープは、唐辛子があまりにも多く入り過ぎていて、まるでミートソースのような濃厚さ。

 

 

 

 

レンゲでスープを掻き分けると、底が見えたあと、粘度が強くてすぐには底が隠れないのですwww

 

この感じ、伝わりますでしょうか??

 

 

 

そしてそして!食事終了時のお姿がコチラ。

 

ババーーン!! 

 

 

さすがに、スープまで完食できたのは自分でもオドロキでした。

 

きっと、ヘンな脳内物質が出まくっていたのだと思います。

 

 

完食後に水を飲み、帰路の途上で呼吸もママナラナイ程の口の痛みに襲われ、

 

翌日には別の場所が焼けるように熱くなったことは言うまでもありませんwww

 

良い子はマネしないで下さい。。。

 

 

(クダラナイ話、ココマデ)


それでは、今週の1冊です。

 

私は紙での読書の他に、アマゾンの「Audible」で、声優さんが朗読する本の聴取サービスも受けているのですが、こちらで非常によかった「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」(著者:古賀史健 岸見一郎 ダイヤモンド社)から影響を受け、岸見一郎先生のアドラー心理学に関する書籍を探していました。

 

そして、そのものタイトルずばり「アドラー心理学 入門」を発見し、早速拝読致しました。

 

非常に難解な本で、前述の「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読んでいなければ、途中で理解することを諦めて本を置いたと思います。

 

今回は、勉強になった点というより、アドラー心理学を日常に活かすために重要となる示唆(と私が感じたもの)を3点ご紹介致します。

 

なお、岸見一郎先生を初め、偉大な先生方が要約して下さったアドラー心理学の概念を、自分なりに理解し活用するための考え方なので、本格的な同心理学を専攻されている方から見れば間違った解釈をしている部分も多分にあると思います。

 

その点、あらかじめご容赦頂ければと存じます。

 


〜①:課題の分離をする〜

 

 アドラー心理学では、「課題の分離」という考え方がよく出てきます。

 

この考え方は、「これは誰の課題か?」を明確にした上で、他人はその課題に土足で踏み入れないという考え方です。

 

例えば、子供が勉強をせず、宿題をしないとします。

 

自分が親の立場だとして、「子供に勉強をさせる」という行為は、アドラー心理学では間違っていることになります。

 

まず、「勉強をすること」。これが誰の課題かを整理します。

 

「親として子供に勉強をさせる義務があるから、親の課題」という考え方もありますが、アドラー心理学ではこの立場を取りません。

 

「勉強をしない」という行動を選択した時、その結果を引き受けるのは誰か?これで課題の当事者を判断します。

 

子供が勉強しないことの結果を引き受けるのは、もちろん、子供自身です。

 

ですから、「勉強をする」という課題は、子供自身が解決しなければなりません。

 

親は、子供をその気にさせたり、勉強しない事により予想される悪い結果を話したり、逆に勉強をしたい子供の支援をすることはできます。

 

ですが、褒美や罰則を携えて、無理やり勉強をさせることは、子供の課題に土足で踏み込む行為です。

 

これは、子供を一人の人間として尊重した態度ではなく、力や褒美により屈服させる、あるいは、子供自身を自由に操作する態度に繋がります。

 

このように、本書では子供の勉強と親の関係について解説されています。

 

私は、「職場において、理不尽な言動を取る上司と理不尽に叱られる自分」という関係で、この課題の分離を活用しています。

 

残念ながら、理不尽に叱ったり喚いたりする上司は、今の世の中にも平然と存在しています。

 

そして、「理不尽な言動をとらない」ことや、「冷静な言動で他人からの信頼を得る」ことは、上司自身の課題です。

 

ですから、我々には何もできません。

 

では、理不尽な対応をされる我々には何ができるのでしょうか?

 

「どうして、あんな言動を取るのだろう?」「昨日は上司がお気に入りの野球チームが負けたから、機嫌が悪いかも」と、理不尽な言動の原因を探っても、我々には解決する手段がありません。

 

そうではなく、「理不尽な言動を取って信頼を損ねるのは上司の課題」、「理不尽な言動を受けて、自分がその経験にどのような意味付けをするかが、自分の課題」と考えるのです。

 

理不尽にじっと耐えることは非常に困難ですが、「自分がさらに責任ある立場に立った際に、もっとパワハラな上司の元に仕えた時の予行演習になるな」、「こんな理不尽上司を上手にいなすことが今の自分には出来ないから、神様がそういう上司を現したのだな」とでも考えて、自分がどうするかについてのみ、意識を集中させます。

 

決して、他人の言動の原因を探ったり、他人の言動を変えようとしてはいけません。

 

というか、出来ません。

 

困難な状況に遭遇したら、課題の分離を実施し、自分の課題に対して全力で対応していくことが肝要です。

〜 To Do 〜

課題を分離して、自分の課題に全力で向き合う。


〜②:幸福に生きるための3条件を知る〜

アドラー心理学において、幸福に生きるための3条件が示されています。

 

 1.自己受容

 

 2.他者信頼

 

 3.他者貢献

 

です。

 

それぞれ、以下の内容となります。

 

1.自己受容:

「何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うか」に着目し、今の自分が自分のままで良いということに気づくこと。

自分自身のあるがままを受け入れること。

 

2.他者信頼:

他者は自分にとって敵ではなく、世界は自分の味方であることを認識すること。

100人の人に会えば、自分にとって絶対に合わない人が2割はいることに気づくが、その2割の人とは無理に関係を作らず、嫌われることも厭わないこと。

 

3.他者貢献:

自分が誰かの為に何かを行っていること。

自分は、ただ存在をするだけで、誰かの為になっていること。

なにかをなすのではなく、ただそこに有るだけで、他者に貢献できていることに気づくこと。

 

上記3つは、アドラー心理学において、幸せになるための3条件として挙げられています。

 

本書や、「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」には、さらにこの3条件について詳細な考察や分かりやすい例え話が紹介されています。

 

このHPで全てを列挙することは困難なので、項目のみの紹介とさせて頂きますが、更に知りたいかたはまずは「嫌われる勇気」を読まれることをオススメします。

 

そして、3条件を満たした上で、次に挙げる人生の課題に取り組んでいくことが、自身の人生の充実に繋がるとされています。

 

 

〜 To Do 〜
自己受容、他者信頼、他者貢献を満たす。

〜③:人生の課題~

 アドラーは、人生には避けて通れない課題が3つあると言います。

 

 1.仕事の課題

 

 2.交友の課題

 

 3.愛の課題

 

です。

 

以下、一つずつ記載していきます。

 

1.仕事の課題

 

仕事の課題は、特別に親しくない人間同士が、特定の目的に向かって何かを共に行う際に必要となる課題です。

 

直前まで他人であった人と共通目的に向かって共同することは難しいことですが、仕事の課題で関係する人は、期間限定であり、目的が達成された場合、あるいは達成されなかった場合でも、関係が解消することが前提です。

 

ですから、「課題の分離」をしっかり行い、自己受容・他者信頼・他者貢献を念頭に活動していれば、比較的容易に良好な関係を築くことができます。

 

2.交友の課題

 

交友の課題は、仕事の課題と異なり、一致した目的がありません。

 

また、関係が続く期間も定められていません。

 

よって、仕事の課題以上に、自己受容・他者信頼・他者貢献が必要になってきます。

 

さらに、明確な開始や終了の合図がないので、徐々に疎遠になったり、ふとしたことでまた親密になったりする特徴があります。

 

社会人になる程、仕事の課題での人間関係が増え、気付いたら交友関係にある人が見当たらなくなる、という現象が度々見られます。

 

これは、仕事の関係が「共通目的のため」に関係を初めて、そして終えることを前提にしていることと違い、交友の関係は「共通の目的」が無い人間関係であるからです。

 

したがって、相手に何かを求めるのではなく、むしろ相手に何かで貢献し、一緒に人間関係を育んでいくこと「そのもの」を目的とする関係といえます。

 

3.愛の課題

 

これは、更に関係を進める際に発生する課題です。

 

仕事の課題・交友の課題では、「私」と「あなた」、もしくは、「自分」と「他人」に焦点を当てて人間関係が成り立ってきました。

 

しかし、愛の課題ではさらに一歩踏み込んで、「私の課題」でも「あなたの課題」でもなく、「私達の課題」というベクトル変化が必要になると言われています。

 

この、自分でも相手でもなく、我々が一つという「共同体感覚」こそ、アドラーが言う究極の幸福論になります。

 

この考え方はかなり複雑且つ特殊で、私は理解しきれていないので、本ページではこれ以上の解説は慎ませて頂きます。

 

しかしながら、人間関係を「仕事」「交友」「愛」の3段階に分け、それぞれの特徴と違いを捉えると、各段階での必要となる考え方や相手への接し方、悩んだ時の対処法が見えてくると思います。

 

きちんとレイヤーを意識して、日常で起こることを「誰の課題か」を意識することで、過度な干渉や落ち込みが軽減されるのではないでしょうか?

 

特に人間関係で悩んでいたり疲れてしまった方に、アドラー心理学はオススメです。

 

 

〜 To Do 〜
仕事の課題、交友の課題、愛の課題 をしっかり区別する。

〜まとめ〜

アドラー心理学は、「勇気の心理学」と言われています。

 

また、アドラーは「人間の悩みは全て、人間関係の悩みに帰結する」とも述べています。

 

振り返っていみると、自分が悩んだり困ったりしたことは、自分一人では発生しえず、常に「だれか」との関わりの中で発生してきた事象が問題となっていました。

 

今回はアドラー心理学の基礎の部分で、私が理解できたことを自分なりにまとめてご紹介しましたが、私自身、更に深く学びたいと思う考え方が満載です。

 

本ページを機に、気になった方は、是非「嫌われる勇気」から試してみて下さい。 

 

〜 To Do 〜
1.課題を分離して、自分の課題に全力で向き合う。

2.自己受容、他者信頼、他者貢献を満たす。

3.仕事の課題、交友の課題、愛の課題をしっかり区別する。