『時間術大全』

2019年6月19日 第1刷発行

 

著者:ジェイク・ナップ/ジョン・ゼラツキー

 

発行所:ダイヤモンド社

 

【著者紹介】

~ジェイク・ナップ~

著述家、IDEO客員研究員。Googleで、あらゆる仕事を最速化する仕事術「スプリント(デザインスプリント)」を生み出し、Gmailの改良に活かすなど大きく貢献。その後GV(旧グーグル・ベンチャーズ)のデザインパートナーとして、スプリントをスラックやウーバー、23andMeなどで150回以上に渡り実行し、プロダクト構築を助ける。2017年より現職。現在もレト、ニューヨーク・タイムズなどにスプリントをコーチングしている。スプリントは世界中に広まり、国連や大英博物館を含む多くの企業や組織が事業戦略として活用している。著書に世界的ベストセラー『SPRINT 最速仕事術』(ジョン・ゼラツキー、ブレイデン・コウィッツと共著、ダイヤモンド社)がある。

~ジョン・ゼラツキー~

YouTube、Googleなどのテクノロジー企業で、デザイナーとして「時間」を再設計するミッションに没頭してきた。GVのデザインパートナーを経て、現在は「ウォール・ストリート・ジャーナル」「タイム」「ハーバード・ビジネス・レビュー」「WIRED」他で執筆。ハーバード大学、IDEOなどの舞台に100回以上にわたって登壇するなど、スピーカーとしても活躍している。

(著者紹介より抜粋)

【オススメ度】  
読みやすい度 ★★★★★
お役立ち度

★★★★★

自分の時間を確保できる度

★★★★☆


みなさま、ご無沙汰してます!

 

約1ヶ月ぶりの更新です。

 

診断士2次試験は、無事、持てる全ての力を吐き出してきました。

 

結果は・・・そろそろ受かりたいなぁ(笑)

 

私の再現答案は、今年も性懲りもなくコチラに掲載しておりますw

 

模範解答も出始めており、参考にはならないとは思いますが、同じ受験生の方の「気休め」にはなるのではと思います。

 

80分で初見で読んで、解答骨子作って、手書きで解答を作り切るなら、完成度はこんなモンだと思います。

 

12月の結果発表まで、今まで応援してくれた人に感謝を返し、吉報を待ちましょう!

 

・・・私は、無謀にもTOIEC対策を始めましたが。。。(笑)

それでは、今週の1冊です。

 

前回の仕入れの時に、特に気になっていた1冊です。

 

本業で勤務中は、なかなか自分のペースで仕事ができずにいました。

 

「やるべき」と頭では分かっている仕事、依頼されてから長期間放置している仕事・・・

 

気にはなりつつ、毎日のメールや電話に対応しているうちに、今日も業務終了の時間。。。

 

こんな毎日を過ごしており、時間の使い方に悩んでいました。

 

しかし、本書に記載あるテクニックを駆使することで、最近は満足の行く1日を終えることが出来ています。

 

是非、ご自身で通読していただきたい1冊です。

 

例によって、特に感銘を受けた3点を披露させて頂きます。

 


〜①:ハイライトを予定に入れる〜

「ハイライト」とは、今日の1日で絶対にやり遂げたい内容です。

 

私の本業で言えば、

 

「●●社向け提案書を、上席のレビューを受けられる程度まで完成させる」

 

「複雑で精緻な調査が必要な照会事項を回答する」

 

「●●案件の価格について、稟議書を完成させる」

 

などでしょうか。

 

そして、この事項を完成させるために必要な時間を、まずはブロックしてしまいます。

 

決して、他の案件やミーティングの予定を先に入れて、後から空いた隙間時間を利用してはいけません。

 

まず、「絶対にやるべき事項」であるハイライトを優先させるのです。

 

ハイライトの決め方は、人により・状態により異なると思います。

 

有名な「緊急度×重要度」マトリクスで決めても良いでしょう。

 

そして、決めた時間でハイライトの完遂のために全力を注ぐのです。

 

「いや、それは理想だけど、そう上手くはいかないよ。」という反論がさっそく聞こえて来そうですね。

 

他人からのスケジュールの誘いや、自身の集中力を阻害する要因など、様々あると思います。

 

その解決法は本書に譲るとして、私の仕事への集中を妨げる最大の要因「メール」について、次項で取り上げます。

 

〜 To Do 〜

1日のハイライトを決め、まず予定をブロックする。


〜②:メールへの対応〜

メール。。。

 

ビジネスでは絶対必須のツールであり、

 

非常に便利だが非常に厄介なツール。。。

 

私は、メールがハッキリ言って苦手です。

 

問答無用で到着し、送信者はリアルタイムでの返信を期待しているからです。

 

このHPでも様々な本を紹介しており、「仕事の出来る人物は、すべからく手が早い。リアクションが早い。当然、メールの返信も早い」的な論拠はたくさんありました。

 

ですから、私もそのような本に習って、到着したメールに即レスを基本として仕事をしていました。

 

ですが、毎日100~200通近く届くメールに対して即レスを続けても、更なる照会や質問が飛んでくるばかりか、送信者の期待値をドンドン上げていることに気が付きました。

 

酷いときには、「自分で調べても良いけど、聞いたほうが早いから聞いちゃえ」的なノリで照会メールが届く時期がありました。

 

私の本業は照会対応では無いので、これではいくら時間があっても足りません。

 

そんな時、本書の記載に出会いました。

 

本書は、2次試験の勉強に集中するために感想文の更新を止める直前に読んでいたので、10月初旬には読了していました。

 

そこで、早速実践して1ヶ月程度経ちますが、非常に快適です。

 

具体的に実施した点は、以下の4点です。

 

(以下、本書より引用)

 

 (1)メールは「1日の終わり」にする

 

朝イチでメールをチェックして他人の優先事項に振り回されるのはやめて、メール処理は1日の終りにしよう。そうすれば仕事がはかどるゴールデンタイムを、ハイライトなどの大事なことに使える。

1日の終わりはエネルギーレベルが下がっているが、メール処理にはそのほうが好都合だ。頼みごとに安請け合いをしたり、簡単な返事で済むところを長大なマニュフェストを返してしまう気力はもう残ってないはずだ。

 

(2)メールタイムを決める

 

1日の終わりにメールを処理する、という新しい日課を定着させるには、予定表に書き込むといい。そう、予定表に「メールタイム」を追加するのだ。

そのための時間が確保されていると知っていれば、いま、わざわざメールで時間を無駄にしようと思わなくなるだろう。

また、ミーティングや退社のような動かせない予定の直前にメールタイムを入れると、さらに集中して処理できる。

メールタイムが終わったら、メール処理はもうそこでおしまいにする。時間内にやれるだけやって、次へ移ろう。

 

(3)受信箱を空にするのは「週1回」

 

空の受信箱はスッキリして気分がいいものだが、そのために毎日時間をかけたくはない。JZ(著者:ジョン・ゼラツキー)は受信箱を空にするのは週1度と決めて、週の終わりまでに全部目を通せれば良しとしている。あなたも試してみよう。毎日、受信箱をざっとみて、本当に早急な対応が必要なメッセージを探してもいいが、返信するのはそれだけにする。友人や家族には、急な用件はショートメッセージか電話をくれるように頼んでおけばいい。急を要しない用事についてはおとなしく返事を待つように、同僚(や他のすべての人)をしつけよう。

 

(4)メールを「手紙」と思え

 

メール絡みのストレスの多くは、「常にチェックして新規メッセージに即レスしなくては」という脅迫観点から生じている。メールを昔ながらの紙の手紙のように扱うと、楽になれる。

郵便は1日1回しか配達されないし、配達されてもほとんどの手紙は机の上にしばらく放置されてからようやく処理される。それでも連絡の99%についてはそれで事足りるのだ。ペースを落とし、メールをありのままにとらえよう。ハイテクでおめかししているが、一皮むけば昔ながらの手紙と変わらない。

(引用、終わり)

 

さて、みなさまには同意できる部分がありましたでしょうか?

 

この方法を1ヶ月実践して、どうなったと思います?

 

現場から「メールが遅い!」とクレームが来たでしょうか?

 

「例の件、まだですか?」とトレースが来たでしょうか?

 

実は、殆ど影響がありませんでした。

 

自分でもビックリです。

 

今までの私の経験を総合すると、メールの対応は、送信から1週間以内に対応すれば90%のケースは許されます。

 

逆に、急ぎの用事ですと、メールの他に電話でのフォローがあります。

 

あるいは、メールに期限が書かれています。

 

ですので、自分の貴重な時間や集中力を、メールへの即レスに費やす必要性はありません。

 

ちょっと勇気が必要ですし、お客様との関係の手前、そうも言ってられないことも多いですが、試してみる価値はありますよ。

 

〜 To Do 〜
メールの使い方を再考する。

〜③:カフェインの門限を知る~

 1日のハイライトを決め、取り組む時間を確保しました。

 

そして、メールへの取り組み方も変え、ハイライトを邪魔する要因を排除しました。

 

さて、ハイライトにさらに集中するにはどうするか?

 

タイトルに書いてしまっていますが、カフェインやはやり有効なようです。

 

ただし、その採り方には注意が必要です。

 

これを間違えると、夜間の寝付きに影響が出てしまい、翌日のパフォーマンスが落ちてしまいます。

 

留意点はずばり、「何時までにカフェインを採り終えるか?」です。

 

本書によれば、カフェインの体内での半減期は5~6時間だそうです。

 

ですので、16時にコーヒーを飲むと、21時か22時にはまだ体内に半分残り、影響をおよぼすとのこと。

 

実際には個人で効き目が違うと思われるので、ご自身での実証実験が一番だと思われます。

 

私の場合、遅くとも14時までに採り終えないと、その日の睡眠に影響が出るようです。

 

ですので、基本的にはコーヒーは午前中のみとし、午後はピュアな水など、カフェインを含まない飲み物に切り替えることにしました。

 

これで、夜はスッキリ眠れ、朝早くから活動できるようになりました。

 

(ただ、夜22時に寝て朝4時に起きる私の習慣ですので、普通の人はもっと遅くまでカフェインを採っても大丈夫だと思われます。)

 

〜 To Do 〜
カフェインは午前中で摂取を止める。

〜まとめ〜

この1年、さまざまなジャンルの本を読み、影響を受け、その度に仕事のやり方を変えテクニックを使ってみました。

 

時には、矛盾したり互いに相容れない考え方に遭遇することがあり、その度に試行錯誤を繰り返しながら自分のスタイルの確立を目指して来ました。

 

今でも「これが自分のスタイルだ」と言い切れる状態ではなく、試行錯誤を続けることにはなると思います。

 

ただ、こうやって反省・学び・改善を繰り返せることが、多読の効用だと思います。

 

これからも、読書を通じて知識の吸収と発信を続けていこうと思います。

 

来週は、1周年記念の特別回にする予定です。

 

お楽しみに!

 

〜 To Do 〜
1.1日のハイライトを決め、まず予定をブロックする。

2.メールの使い方を再考する。

3.カフェインは午前中で摂取を止める。