2014年04月30日 第1刷発行
著者:美濃部 達宏
発行者:佐藤 和夫
発行所:株式会社あさ出版
【著者紹介】
放送作家
1975年千葉県生まれ。獨協大学卒。在学中、フジテレビ バライティプランナー大賞をきっかけに放送作家として活動。卒業後、秋元康氏に師事。
「うたばん」「アッコにおまかせ!」「Goro's Bar」「イシバシ・テレビ」「なるほど!ハイスクール」「週刊AKB」「東京女事務所」などのテレビ番組の企画・構成を手掛ける。また、テレビ番組制作以外にも、株式会社ニッセン、株式会社FIXERなどの企業のPR、コンテンツ制作、コンサルティング業の他、動画番組、イベントの司会など、幅広分野で活躍中。本書が初の著書。
(著者紹介より抜粋)
【オススメ度】 | |
読みやすい度 | ★★★★★ |
お役立ち度 | ★★★★☆ |
話のネタを貯めよう度 | ★★★★★ |
東京は久々に雨の週末でした。
なんだか久しぶりに自粛モードな雰囲気で、我が家もずっと家で過ごしていました。
あまり外出せず、普段の週末より出費が少なかったので、今夜の食事は普段では絶対買わない金額の牛肉を使ってしゃぶしゃぶの予定です。
・・・・・・早くこのコーナーを書き終えたいです。
では、今週の1冊です。
ネットニュースで紹介されており、興味があってAmazonでポチりました。
かなり読みやすく、分かりやすい本でした。
後からHPに記載するために読みながら付箋をつけていくのですが、本書はダントツで一番多く付箋を貼りました。
書きすぎるとただのコピーになってしまうので、抽出してご紹介します。
興味のある方は、是非お手に取って読んで頂きたいと思います。
面白い話し方の前に、まずはやりがちなつまらない話について紹介されています。
①内輪ウケ話
⇒一緒に話している中で特定の人だけがウケる話。会話から置いてけぼりを食らう人も出る。また、業界特有の単語や、わざわざ難しいカタカナ語を使用する話し方もこの分類に入る。
②自己中心的話
⇒過去の栄光や自分の自慢話、または昨日見た夢等、自分が話したい話をエンドレスに続ける話。
③ダラダラ時系列話
⇒1日に起きたことや話題の内容について、時系列で一番最初から話し続ける話し方。ポイントを絞らずにプレゼン資料の頭から終わりまでなぞって提案する話し方もこの分類に入る。
④結論ポロリ話
⇒一番盛り上がる部分で、「そう来たか!!」という結論になる部分を、「ねえねえ、●●な話って聞いたことある?」と、一番最初にポロっと言ってしまう話し方。
先程の例は、何がいけなかったのか?
結論から書くと、以下の2点に整理されます。
1.話の要素・話題がそもそも面白くない
①も②も、聞き手が「聞きたい」と思わない話である。
2.おもしろく伝える「伝え方」がよくない
③も④も、仮に話題が面白かったとしても、伝え方に問題があります。
よって、面白い話し方は以下に結論づけられます。
【面白い話し方のポイント】
1.相手が聞きたいと思う話題をチョイスする
2.相手に面白く伝わる話し方にする
良い話題とは何か?
先程の例は、何がいけなかったのか?
①の内輪ウケ話は、知らない人は理解が出来ません。
②の自己中心話は、興味が無ければ面白くありません。
重要なことは、おもしろいか否かは「聞き手」が判定するという点です。
ですので、話す側が一方的に「おもしろい」と思っても、聞き手が「おもしろい」と思わなければダメです。
では、どうするか?
聞き手が「共感」できる話題をチョイスする!
これが重要だと書かれています。
本書には「共感のピラミッド」という言い方で紹介されていますが、下記に箇条書きにします。
1位:家族の話
⇒父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子供
2位:学校の話
⇒子供時代・学生時代の思い出
3位:食・住の話
4位:恋愛・仕事・会社・お金の話
5位:芸能の話
また、共感が得られやすい話し方のテクニックとして、以下が紹介されいています。
①ナサバナ法
情けない話にして、共感を得る
②たとえば法
上手い例えを使って、自分の体験を分かりやすく伝えて共感を得る
③コンプレックス法
自分がコンプレックスを持っている部分を敢えてさらけ出すことで、共感と親近感を抱かせる
続いては伝え方です。
こちらも、本書では分かりやすい例をふんだんに使用して書かれていましたが、ここでは結論だけ拝借します。
・おもしろい話は、「フリ」と「オチ」ときっちり使う
具体的には、以下の通りです。
フリ:聞き手に「この先、この話はこうなるんだろうな」と想定させる
オチ:その想定を裏切るような意外な結末を用意する
ここで、効果的なフリ⇒オチを作るためのテクニックが紹介されています。
・「なのに」法
⇒矛盾した内容を接続する「なのに」を使用して、フリとオチをつなげる。
さすがにこれだけでは説明が足りないと思いますので、本書に引用されていて私が一番気に入った話題をご紹介致します。
これは、レーガン大統領の名スピーチからです。
〜引用〜
「私が大統領になれた理由は9つある!
まず、ひとつめは、抜群の記憶力!
私は人の話を聞いたら絶対に忘れることはない!
そして2つめは!
2つめは・・・・
えっと、何だっけ?」
・・・思いっきりツッコミたくなりますねwww
ここでは、
フリ:「バツグンの記憶力をはじめ、大統領になれた理由が9つある」
↓ 接続詞「なのに」
オチ:「2つ目以降、すっかり忘れた」
という構成になっています。
しっかりフリをして、接続詞「なのに」でつながる、矛盾した「オチ」を用意する。
これが基本的なフリオチだと説明されています。
いままでの話をまとめると、以下のようになります。
1.聞き手が共感できる話題を用意する
2.話したい話題をオチとする
3.接続詞「なのに」でつながるフリを考え、そこから話し始める
今まで経験則でしかやっていなかった話し方が、非常にシンプルにかつ明瞭になりました。
他にも、オノマトペ(擬音語)を効果的に使う、とか、身振りを大きく口調は抑揚をつけて、とか、テクニックは色々ありますが、まずは聞き手に共感を持ってもらう話題を話すことが最重要。
会話はキャッチボールだから、聞き手のことを思って、共感してもらえる話題を選ぶことは当然のマナーなのかもしれませんね。
こんな上手な話し方を瞬時に行うことは、私は絶対不可能なので、普段から意識して「使える」トークを増やしていきたいと思います。