2019年9月26日 第1刷発行
著者:鈴木 祐
発行者:小川 淳
発行所:SBクリエイティブ株式会社
【著者紹介】
新進気鋭のサイエンスライター。1976年生まれ、慶応義塾大学SFC卒業後、出版社勤務を経て独立。10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアをテーマとした書籍や雑誌の執筆を手掛ける。近年では、自身のブログ「パレオな男」で審理、健康、科学に関する最新の知見を紹介し続け、3年で月間100万PVを達成。また、ヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演なども行っている。
【オススメ度】 | |
読みやすい度 | ★★★☆☆ |
お役立ち度 | ★★★☆☆ |
集中力向上度 | ★★★★★ |
最近、職場の中で「オススメの本」を紹介しあう機会が増えてきました。
その中で、上席が教えてくれた一冊です。
科学的論拠が多量に散りばめられており、説得力が高い1冊です。
詳細は本書に譲り、冒頭の部分をご紹介致します。
人間の心は2つに分かれているという事実のメタファー(比喩)です。
それぞれの特徴を、本書では下記の通り整理されています。
「獣」の特性
①難しいものを嫌う
⇒エネルギーの浪費をふせぐため
②あらゆる刺激に反応する
⇒危機回避のため、同時多発的事象を並列処理が可能
③パワーが強い
⇒体を支配するスピードが極めて早い
「調教師」の特性
①論理性を武器に使う
⇒ただし、データは直列処理しかできない
②エネルギー消費量が多い
⇒脳のワーキングメモリ(※)に大きく依存する
(※ワーキングメモリ:ごく短期的な記憶を頭のなかに保つ機能で、処理した情報の中間結果を一時的におくために使用される脳の一部位)
③パワーが弱い
⇒生存本能の塊で反応が早い獣に対し、処理スピードが遅くエネルギー消費が多いので、勝敗は明らか。
そして、上記3つずつの理屈を総合すると、以下の結論が導かれます。
①調教師は獣に勝てない
②集中が得意な人など存在しない
③ただし、獣を導くことができれば、莫大なパワーが得られる
本書ではまず上記の理論を説明した上で、実践的且つ具体的な対策が種々論じられています。
カフェインの採り方、理想的な食事と栄養素について、休憩したくなった時の対処法・・・全45手法!!
当然、全ては実践できていないのですが、過去に別の本でも読んだことのある習慣や既に実践していたことにプラスαして、現在行っているライフハックを3つご紹介します。
1.儀式を行う
出勤時に家を出てすぐ、良いことが起こった時、マイナス思考を切り替えたい時。
様々な場面で、私は、同じ動作を繰り返すことにしています。
「指を3回鳴らし、両手で印を結ぶ」という動作です。
これは、イチローや五郎丸選手のルーティーンが有名ですが、動作と感情を結び付けてパフォーマンスを挙げる手段です。
診断士試験の時には、勉強の開始と終了の度にやっていましたし、仕事中でも、プレゼン前や商談前に(こっそり)やっています。
気持ちの昂ぶりと鎮静が同時に起き、「頭は冷静で心が燃えている」状態を意図的に作ることができます。
オススメです!
2.ToDoリストを工夫する
通常のToDoリストは、「●●をやる」「▲▲を何時までにやる」といった書き方が一般的でしょう。
この書き方を、以下のようにします。
「●●(名前)は、△△のタスクを、何時までに終わらせることができるか?」
このように、「自分の名前+タスク+●●できるか?の問いかけ」という書き方にして目に付くようにしておくと、獣の脳が主体性を意識して、「できる!」と判断し即行動に繋がります。
最近では、早朝出勤したら、PCを立ち上げる前にToDoを紙に書きあげます。
そして、優先順位と締め切りを決めたら、優先順位1番から順に、上記の書き方で、タブレットのメモ欄に入力します。
PCを立ち上げたら、そのタブレットを傍らに開いて、メモ欄を常に表示しておきます。
そうすると、電話や会議、同僚からの呼び止め等で作業が中座しても、メモを見るだけで即座に獣の意識がタスクに向かい、処理スピードが格段に上がります。
逆に、メモとしてアウトプットせず、頭の中でやるべきことを保持していると、ワーキングメモリを無駄遣いすることになり、作業効率が落ちてしまします。
上記の書き方をするかはともかく、ToDoリストによるワーキングメモリの開放は、意識したいものです。
3.セルフイメージを活用する
これは、「自分は●●だ」というセルフイメージを活用して、別の刺激に意識を奪われた獣をタスクに戻すスキルです。
私の場合、「自分はワーカホリック気味だ」と「自分は読書家だ」というセルフイメージを持っています。
というか、無理やり作り上げて信じ込もうとしています。
そうすると、「少し休憩したいな〜」と思っても、「ワーカホリックな自分なら、ここでストイックに次のタスクを完了させるはず!」と考え、休憩に行かずに業務を続けます。
また、通勤電車で携帯ゲームをしたくなっても、「読書家なら、ゲームするタイミングじゃないよね?」と考え、携帯をしまって本を読みます。
私は無駄にプライドが高いのですが、この方法は高いプライドと非常に相性が良いです。
ただのナルシスト&かっこつけとも言いますが・・・苦笑
2014年4月10日 第1刷発行
著者:藤原 和博
発行所:幻冬舎
【著者紹介】
前杉並区立和田中学校校長。大阪府知事特別顧問。東京学芸大学客員教授。1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後リクルート入社。東京営業統活部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年から同社フェロー。2003年4月から杉並区立和田中学校校長に。都内では義務教育初の民間人校長として就任。キャリア教育の本質を問う「よのなか」科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に(著者紹介より抜粋)
【オススメ度】 | |
読みやすい度 | ★★★☆☆ |
お役立ち度 | ★★☆☆☆ |
学校に関心が出る度 | ★★★☆☆ |
【オススメ度】
読みやすい度 : ★★★☆☆
お役立ち度 : ★★☆☆☆
学校に関心が出る度 : ★★★☆☆
オーディブルからのご紹介です。
ちょうど自身の年齢付近のタイトルだったので、聞いてみました。
何度か聞き返しましたが、読むより手軽な反面、インプットが難しいですね。
気になった点を2点ご紹介です。
本書の中で繰り返し強調されていることが、「日本は成熟社会となった。ゆえに、価値観が多様化し、変化が速い社会となった。」という論説です。
そして、多様な価値観があり変化が速いという特性があるがゆえ、我々の行動様式にも変化が必要だと論じられています。
そこで登場するのが、DADADAの法則です。
DADADAって、何だと思います?
社会人の大部分の方は聞いたことがある有名な思考モデルの変化版です。
・・・分かりますか?
私は分かりませんでしたwww
正解は、かの有名なPDCAです。
この、DとAのみを、一気に3回転くらいやってしまうのが、「DADADAの法則」です。
他にも、「鬼速PDCA(冨田和成 著)」という本も読みました。
こちらは、論理的且つ実践的に、複数のPDCAを同時に回すスキルが紹介されています。
PDCAに慣れていて優秀な方であれば、この本もオススメですが、私には力不足でしたw
あまり複雑に考えずに、気になったらDADADAでトライしてみて、結果から学ぶ。
で、修正してまたトライする、「走りながら考える」が性に合っているようです。
あまり、大企業の本部向きな性格ではありませんが・・・苦笑
この項は、かなりドキっとさせられました。
今まで、名刺を取り出して社名を出すだけで、若輩者である自分でも様々な方とビジネスをさせて頂きました。
しかし、例えば、学校のPTAは違います。
社名を名乗る機会が無いので、会社の威光が全くありません。
ですので、素の自分で人脈形成しなければいけませんが、これが大変です。
未だに苦労しています。
それで、結局、自分は会社に守られているし、会社が無くなったら大部分の価値が失われてしまうのだろうか?と感じます。
少しでも生身の自分の価値を高められるよう、自助努力と経験を積みながら、名刺無しで魅力ある人物になって行きたいと、改めて考えさせれれました。
2015年5月25日 第1刷発行
著者:安田 正
発行者:山本 周嗣
発行所:株式会社文響社
【著者紹介】
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授。1990年より法人向け英語研修を始め、現在は英語の他、ロジカル・コミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。大手企業を中心に1700社に研修を行い、一般社員の他に役職者1,000人以上の指導実績を持つ。また、東京大学、早稲田大学、京都大学、一橋大学などでも教鞭を取る。(著者紹介より抜粋)
【オススメ度】 | |
読みやすい度 | ★★★★☆ |
お役立ち度 | ★★★★☆ |
飲み会でのお役立ち度 | ★★★★★ |
大阪から現在の本部に転勤してきたときに、一つのカルチャーショックがありました。
それは、チーム全員で昼食に行くこと。
普段から一緒に仕事をしているメンバーで、毎日の昼も一緒に取っていたら、話題が無くならないか?
と思っていました。
無くなりましたwww
で、特定のメンバーが、昨日のプロ野球がどうだったとか、甲子園がどうだったとか。。。
もともと野球に興味が無くて会話に入れずにおり、野球の勉強でもしようかと考えていたところ、近所のファミマでこの本を見つけました。
(ちなみに、そのファミマは自己啓発本の品揃えが良く、重宝してました。)
結局、会社の昼食というより、商談での会話力がアップして終わってしまい、当初の目的は半分しか達成できませんでしが・・・
ビジネスマンに限らず、初対面での接客の場面が多いサービス業の方や、これから社会人を目指す就活生にもオススメです。
俗にいう「面白い話」には、話芸が得意な芸人さんの「すべらない話」の他に、興味深い話というものがあります。
ちょっとしたことを、話芸で面白おかしく仕立てるのが「すべらない話」(Funyな話)だとすれば、相手が興味のありそうな話題で「もっと知りたいな」と思わせるInteresthingな話は、当り障りの無い会話から、タテに深掘りされた会話へと質を向上してくれます。
そのためには、普段から仕入れた情報を引き出せるように、メモしたり知人に話したりして、話題をストックしておくと便利です。
また、このネタはただの「雑学」では効果が無く、相手に実益を感じさせる内容であることが肝要です。
「相手が興味のある話題×実益を感じる内容」
このコンセプトを持ちつつ、日々話題の収集をしておくと、会話が盛り上がり、良い印象を持たれます。
自分の場合は、同僚相手にはオススメの自己啓発本やその内容、
同年代以上の方なら、子育てや家事のライフハック
同年代かそれ以下の女性相手には、成功したダイエット方法の話題
等があります。
無理して興味のない分野の情報収集をしても、なかなか定着しません。
意識して、自分の普段の生活から少しはみ出た部分の情報を収集すると、効率よく話題を増やすことができます。
最近、特に私が意識して使っている手法が、こちらです。
まずは会話を盛り上げるために、当り障りの無い話題をいくつか横に広げてフックを掛け、掛かった話題で実益のある小ネタを話して盛り上げる。
ただ、これだけでは、単に自分がおしゃべりをして満足してしまいます。
基本的には、人は自分の話を聞いて欲しい性質があるので、上手に相手に話してもらう必要があります。
有名人へのインタビューであれば、事前にしっかり下調べをして、質問を練っていく時間がありますが、我々の普段の会話では、そんな準備はできません。
そこで、この質問をすれば、相手がつい自分の話をしてしまう、魔法のようなワードがあります。
なんだと思います?
先日、知人相手にこの話をしましたが、結局答えは出ませんでした。
(しかも、答えを話さずに会話を終えてしまいましたwその人にとっては、ここで正解発表です)。
そのワードは
「何か特別なことをしているのですか?」(「何か特別なことを心掛けているのですか?」)
です。
例えば、相手がダイエットに興味があるようで、その話題になったとします。
自分の経験と知識を少し話したところで、
「でも、あなたも十分、よいスタイルだと思いますけど。何か特別なことをしているのですか?」
これで喜ばない人はいないですよね?
何かしていることがあれば、「実は、朝食には気を使っていて。アーモンドミルクと・・・」などと続くかもしれませんし、
特に無い場合でも、「いえいえ、特別なことなんて何もしていませんよ。(〃´∪`〃)ゞテヘ」
となる公算が大です。
他にも、子育ての話題、自己啓発の話題、仕事の話題、
どこでも使えます。
もうすぐ忘年会のシーズンですので、普段あまり会話をしない人相手に、是非試してみて下さい。
反対に、避けるべき質問があります。
それは、「なぜですか?」を問うことです。
先程の例では、「スタイルが良いと思いますよ。何故ですか?」
なんて切り返すと、「いや〜、なぜと言われましても・・・むしろ最近太り気味で・・・」
などど、微妙な空気になってしまいますね。
他にも、
「なぜ、その球団が好きなのですか?」
「どうして、そのような教育方法を選んでいるのですか?」
「なぜ、その仕事を選んだのですか?」などなど。。。
聞いている方は、軽いタッチで、言葉のラリーの間に何気なく挟んだ質問だと思うのですが、答える方は、深考が必要な質問です。
また、せっかく説明したとしても、その理由には人生の価値観やバックグラウンドが関係してきてしまうので、聞いた本人が共感しにくいデメリットもあります。
普段の雑談の中で、「なぜですか?」は控えた方が無難ですね。