事例Ⅱ(B社)は、マーケティングに関する事例です。
これは、試験委員の一人と言われている岩崎先生の著書であり、地域に根差した中小企業が、如何にして大企業を凌ぐ経営を実践するか?について書かれております。
試験対策は別としても、読み物としても非常に興味深く、是非読んでみて頂きたい一冊です。
過去問を見ると、以下のような企業が多く登場します。
『 歴史や地域柄による強みをもっており、その強みは過去では十分に通用していた。しかし、環境の変化やライバル企業登場により現在は苦戦しており、強みを十分に活かし切れない。単価、販売量のUPや顧客生涯価値の向上が課題。』
外部環境の冷静な分析と、強みの明確化を実施した上、[強み×機会]か[強み×脅威]で成長戦略を助言することが求められます。
また、地域の別企業や別団体との協働による地域活性化も、近年のテーマに挙げられます。
☆具体的なライバルが、1社か2社登場する(大企業やチェーン店が多い)。
☆当社の強みは、先にライバルのSWOT分析を実施した後、対比する形式で明確化する。
☆事例Ⅰと同様、設問間の一貫性が重要。施策の助言問題は、多岐に渡る選択肢が思案されるため、SWOT・ライバル企業との対比・外部環境・当社リソースを踏まえて、奇抜なアイディアでは無く、実現可能性を踏まえて思考を集約させる。
☆間違っても、価格戦略やクーポン発行等の「単価引き下げによる数量増加」の助言はしない。
☆コスト削減施策もNG。単価増加か数量増加、もしくはその両方を目的として、自社の強みを活かした施策を立案する。
☆セグメンテーションの4要素
☆プロモーション戦略
☆マーケティングミックスの要素
☆ブランド戦略(伸長&拡大)
☆ブランドスイッチ
☆マーケティング2.0と3.0の違い
参考図書を基に、まずは「マーケティング」という定義について、自分の中でしっかり腹落ちさせましょう。
その上で、「地域に根差した中小企業」が取るべきマーケティングのお手本・理想像をマスターし、与件文に登場する企業ならどうすべきか?という思考パターンが近道だと思います。
設問を解き進めると、SWOT分析やライバルとの比較分析が実施され、過去の強み等も明確化されます。その結果を基礎にして、社長の想いや経営方針を丁寧に汲み取った上で、実現可能な成長戦略を助言すると良いと思います。