R2年度事例Ⅰ 再現答案

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R2年度 事例Ⅰ 問題文
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結果 D


第1問

以下は、老舗蔵元A社を買収する段階で、企業グループを経営する地元の有力実業家であるA社長の祖父に関する設問である。各設問に答えよ。

 

設問1

A社の経営権を獲得する際に、A社長の祖父は、どのような経営ビジョンを描いていたと考えられるか。100字以内で答えよ。

 

再現答案

ビジョンは、孫を社長に据え、200年の年月に裏打ちされた老舗のブランドを活かして酒造店を立て直し、新規事業の立ち上げ・経営の合理化・優秀な人材の活用を実施することで、地元経済の活性化に貢献する、である。(100字)


設問2

A社長の祖父がA社の買収に当たって、前の経営者と経営顧問契約を結んだり、ベテラン従業員を引き受けたりした理由は何か?100字以内で答えよ。

 

再現答案

理由は、①吸収合併ではなく経営顧問契約とすることで屋号を絶やさないことが、従業員の貢献意欲の高揚に繋がるから、②雇用責任を果たすことで、長年蓄積してきた専門性の維持・発展を図ることが出来るから、である。(100字)

 


第2問

A社では、情報システム化を進めた若い女性社員を評価し責任者とした。ベテラン事務員の仕事を引き継いだ女性社員は、どのような手順を踏んで情報システム化を進めたと考えられるか。100字以内で答えよ。

 

再現答案

 

踏んだ手順は、①まず、ベテランと一緒に働いて、複雑な事務作業や取引先との商売について自らが学び習得し、②次に、習得した知識や経験を、第三者が活用・習得しやすいよう、整理してシステム化した、である。(98字)


第3問

現在、A社長の右腕である執行役員は、従来のルートセールスに加えて直販方式を取り入れ売上伸長に貢献してきた。その時、部下の営業担当者に対して、どのような能力を伸ばすことを求めたか。100字以内で答えよ。

 

再現答案

伸ばすことを求めた能力は、①古い営業のやり方を抜本的に見直すため、営業手法や新規事業を自ら考案する能力、②新規事業について、杜氏や蔵人といった有識者から有用な助言や助力を得られるコミュニケーション能力。(100字)

 


第4問

将来、祖父の立ち上げた企業グループの総帥となるA社長が、グループ全体の人事制度を確立していくためには、どのような点に留意すべきか。中小企業診断士として100字以内で助言せよ。

 

再現答案

留意点は、①上司の経験や勘をベースにせず、現場での各人の発揮能力を見極め、多様な人材を活用する、②単純な年功序列型でなく、年齢や性別に捉われず、功績を上げた従業員にむくいる成果主義でモラールを向上させる。(100字)