2018年10月31日 第1刷発行
著者:堀江 貴文
西野 亮廣
発行者:平野 健一
発行所:株式会社徳間書店
【著者紹介】
堀江貴文
1972年福岡県生まれ。実業家。SNS media & consulting株式会社ファウンダー。元ライブドア代表取締役CEO。
著書に『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』『自分のことだけ考える』『これからを稼ごう』などあり、ベストレラー多数。
有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者を持つ。
また、会員制コミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学」も盛況。
宇宙ロケット開発や、スマホアプリのプロデュースなど、多岐に渡って活動中。
西野亮廣
1980年兵庫生まれ。芸人(キングコング)。
著書は、絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』『えんとつ町のプペル』小説に『グッド・コマーシャル』ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』があり、全作ベストセラーとなる。
オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」は会員数1万1000人を突破し、国内最大規模となっている。
芸能活動の枠を超え、様々なビジネス、業現活動を展開中。
(著者紹介より抜粋)
【オススメ度】 | |
読みやすい度 | ★★★★☆ |
お役立ち度 | ★★★★☆ |
何か始めたくなる度 | ★★★★★ |
年明けも春節も終わり、年度末が近づいて来ましたね。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
私は先日、久々にディズニーランドに家族で行ってきました。
元々閑散期なことに加え、国内外がざわついていることも影響してか、良い天気であった割には入場者数は少なかったようです。
おかげで、乗り物待ちの時間も短く、パレード系の場所取りも開始10分前でも良い場所が取れたりと、非常に満足度の高いインパになりました。
エレクトリカルパレードは数年振りに見たのですが、音と光のマッチが非常に精緻で、ネオンの色の変化も多彩でした。
数年の間の技術進化を目の当たりにしたと共に、「来年はディズニーシー限定の年パスでイイや」と思っていた気持ちがゆらぎ始め、来年もマルチパスを買ってしまいそうで、今から戦々恐々としております。。。
では、今週の一冊です。
BookOFFの「準新作ベストセラー」にあった本です。
ホリエモンとキンコン西野の合作です。
今年に入ってから、バカだのアホだのといった本ばかりレビューしている気がしますが、特に私の心は病んでいません、多分。。。
本書は、著者の両氏が「こんなバカとは付き合わないようにしよう」といった話をまず24のケースに分けて紹介し、
その後、お互いがお互いについて評し、
最後に、「やはりバカは素晴らしい」的なまとめになっています。
すごく読みやいですが、構成は「アホの壁」に近い感じです。
自戒を含め、特に自分が陥りそうなケースを3つご紹介致します。
いろんなルールや課題に、それがどんな意味を持つものか納得していなくても、耐えて我慢すること自体が良いことだと誤解している状態です。
「良薬口に苦し」という諺がありますが、論理がスライドして、「口に苦いものは良薬なんだ」と誤解している状態とも言えます。
例えば、嫌な上司と付き合うことも、「これは我慢だから、社会人として成長になるんだから」とただ耐える行為。
我慢する=成長するという表面的な苦しみを我慢するだけでは、ストレスを溜める以外の影響はありません。
しかも、本人が勝手に我慢厨となっているのはどうでも良いのですが、こういう人に限って、「自分と同じようにせよ」と他人に強要してくるそうです。
それは、自分がストレスを溜めているのに、他人が楽して成功することが「不公平、ズルイ」と感じるからだそうです。
自分勝手に我慢して、他人に迷惑かけてんじゃねーよ!
と、ホリエモンは書いています。
今の時代に必要なことは、我慢することではなく、我慢できないほど「これをやりたい!」と欲望する力であると、ホリエモンは書いています。
私自身、今は資格試験の勉強に没頭しており、「そんな意味のないこと」と揶揄されるかもしれないことは分かっています。
ただ、ここで合格できずに逃げることが、自分のプライドが許さないので、今は誰に何を言われても大して気にならないですね。
いずれにせよ、自分が意味もなく我慢をして、それを他人に強要することは絶対にないように、よくよく気を付けて行きたいものです。
たくさんの仕事を手掛けることが出来る人。
例えば、筆者のホリエモンは、非常に多岐に渡った仕事をこなしています。
凡人には出来ず、一種の天才がたくさんの仕事をこなせるのだ、と感じます。
しかし、ホリエモンは「真逆だ」と書いています。
例えば、野球選手のイチロー。
野球に人生の全てを掛けて一生を生き抜くなんて、天才にしかできない生き方であると書かれています。
ずっと変わらず野球をやり、成績を出し続ける、天才でありレジェンドです。
であるなら、凡人である我々はどうすべきか?
元リクルートの藤原和博氏『必ず食える、1%の人になる方法』でも紹介されているのですが、要は組み合わせが大事であると書かれています。
一つのことに1万時間を投じれば、100人に1人くらいの能力は得られる。
そこからさらに同じ能力を磨いて1万人に1人の存在になるのは、本当の天才しかいません。
ただし、全く他の能力に1万時間を投じて、別の能力でも100人に1人の存在になれれば、1%×1%=1万人に1人の存在という、ユニークな存在になることが出来る
これが、ホリエモンや藤原氏が述べている能力開発の方向性です。
ちなみに、ここでいう100人に1人とは、同じ会社やチームで比べるのではなく、全日本人の中から無作為に選ばれた100人で、「地域に1人」くらいのイメージです。
「特定の分野で、社会人として報酬を貰える能力」 とも言い換えられています。
1万時間とは、1日7時間・月20営業日働いたとすると、約6年間です。
これに、残業やら土日の自己啓発やらを加えると、人によっては4年〜5年で1万時間をクリアしているかもしれません。
つまり、同じ仕事に5年以上没頭しているなら、別の能力を磨かないと、一部の天才を除き、その分野で生き抜くことが難しくなるということを言っています。
自分自身に当てはめても、非常に納得できるし、実際に運よく自分もそのようなキャリアパスを歩んできています。
メガバンカーという裾野が広い業種で、言われるがままに目の前の仕事や振られた仕事に積極的に取り組んだ結果、銀行分野の中でも幅広い能力を身に着けることができました。
さらに、公的な資格試験勉強を長年続けることで、社外でも通用するスキルと考え方を身に着けるべく、自己投資に励んでいる最中です。
自分の進んでいる道が、ある意味で、識者が論じている方向と同一であることに、いくばくかの安心を覚え、変わらず励みたいと思えました。
ホリエモンが常に大事にしている事の一つに、「現在を生きる」があるそうです。
「そんなの、誰でも現在を生きてるでしょ?」と言いたくなるのですが、ホリエモンはこう続けています。
将来あれをやるために、今これをする。
つまり、未来から逆算して現在を生きているとき、それは「真の現在」ではない。
未来に縛られた現在なんて、偽りの現在だ、と。
例えば、ホリエモンは「寿司職人になるために、何年も修行するのはバカ」とツイートし、ひどく炎上したことがあるそうです。
これは、若手の寿司職人をバカにしているのではありません。
「3年見習いをやったら、飯炊きを教えてやる」といった、旧態依然とした、「未来をエサにして若者の時間を浪費させる体質」に異議を唱えた言葉だったのです。
飯炊きくらい、初日に教えてやれよってね。
このように、「過去〜現在〜未来」でモノを考えて、未来のために今コレをしている、という考え方に異議を唱えている論調です。
この意見に関しては、自分個人としては否定的だし、今現在資格取得に努力をしていること自体が否定されてしまうことになります。
進みたい方向やなりたい自分像があり、不足する能力を高めて準備をして、それからチャレンジすることがそんなにいけないでしょうか?
もちろん、他人の時間を浪費させる目的で現在を犠牲にする、旧態依然の寿司修行を肯定しているのではありません。
ただ、ホリエモンに言わせれば、「やりたいことがあるなら、さっさとやれ。不足した能力や人材は、後からついてくる」ということなのでしょう。
それが出来ない理由を時間不足や家族の存在に求めたくはありませんが、実際問題、自分自身が何の準備や対策も無しに、いきなりやりたい放題に生きるわけにはいきません。
重要なのは、「現在を懸命に生きる」と同時に、「未来に繋がる努力もする」ということではないでしょうか?
私とホリエモン、「どちらが説得力あるか」と言われると、どんどん小声になってしまいますが・・・(苦笑)
せめて、来年から再来年にかけて、自分の説が間違っていなかったことを行動で証明できるよう、今はただ愚直に、①未来を見据えて、②試験勉強の苦行という我慢を続けて、③一つの資格に集中しようと思います。
(今までの説、全否定www)